糖尿病との関連
糖尿病をお持ちの方は歯周病が悪化しやすく、歯周病があると糖尿病の血糖コントロールが難しくなることがわかっています。
歯周病
Periodontal disease
歯周病とは、痛みもなく症状が進行し、気づいた時には既に手遅れ(抜歯)となってしまう病気です。早期発見・早期治療が必要です。
当院では様々なお口の検査を行い、あなたの歯周病の状態、リスクを把握していきます。その検査結果をもとにあなたオリジナルの歯周病治療プログラムを作成し、更に、治療終了後の予防処置へと繋げていきます。
歯周病治療をする際、まずは治療計画を作成しますが、その段階で、患者様のライフスタイル等をしっかりとお聞きし、無理のない形でプランニングします。まずは、あなたのライフスタイルを詳しく私たちにお話しください。共に負担のなく、かつ効果のある治療計画を立案させていただきます。
歯周病の悪化に伴い、歯を支えている骨が溶かされていきます。歯を支えている土台が少なくなれば歯がぐらぐらし始め、最終的に歯が抜けてしまいます。
失われた骨は何もせずに自然と元のような状態に再生することはありません。
しかし、「歯周外科療法」および、「歯周組織再生療法」を施すことで歯周組織の改善、歯周病によって失われた骨を再生させることが可能となります。
※症例によっては、歯周組織再生療法が適応外になることもございます。
①切開
②歯根面の徹底清掃(肉芽組織の除去、スケーリング、ルートプレーニングなど)
③清掃した歯根面へのエムドゲイン®ゲル溶液の塗布(血液・唾液の汚染のない状態で行う)
④縫合
歯茎に炎症が起き、歯との間「歯周ポケット」が深くなります。痛みはまだありませんが、ブラッシング時に出血することがあります。
炎症が深まり、歯周病菌が顎の骨にまで達しています。歯周ポケットが深くなり、歯はグラグラしはじめます。
顎の骨が半分以上溶けています。
歯周ポケットがかなり深くなり、歯はグラグラに。歯茎からは膿が出て口臭も増します。ここまでくると、最終的に歯は抜け落ちてしまいます。
現状のブラッシングでどこが磨けていないのかをよく理解した上で、正しいブラッシング方法を学んでいきます。
歯石は歯面に付着したプラークに唾液中のリン、カルシウムが混じって石灰化したものです。歯に付着しておりそれ自体の病原性はありませんが、表面がでこぼこしていて、歯垢が付きやすいため、一般的に超音波スケーラーやキュレットスケーラーを使用して取り除きます。
歯槽骨の破壊が大きく、歯周ポケットが深い場合には、ポケットの外から器具で歯垢や歯石を取り除くことは不可能です。このような場合には、歯肉を開いて歯根を露出させ歯垢や歯石を取り除きます。
治療が終わった後に継続して、良い状態を維持することをいいます。そのためには、歯科医師のチェックと歯科衛生士による専門的なお口の清掃(クリーニング)を定期的に行います。
最低でも半年に1回は定期的にチェックを受けましょう。進行した歯周病の治療が終わった方は、1~3ヵ月のサイクルで来院し安定した歯茎の状態を管理していくことが大切です。
歯周病は、成人のほとんどの方が罹患しており、痛みがなく進行してしまい、最終的には大切な歯を失ってしまう病気です。近年では、歯周病と全身疾患との深い関わりがあることがわかってきました。
歯周病菌が肺や血液を通じて全身をめぐり、さまざまなトラブルを引き起こすことがあるのです。病気の原因を探していたら、なんとそれが歯周病だった……というケースも少なくありません。歯周病を甘く見ず、予防とともに早期治療に努めましょう。
糖尿病をお持ちの方は歯周病が悪化しやすく、歯周病があると糖尿病の血糖コントロールが難しくなることがわかっています。
歯周病菌の作り出す物質が血液中に入り込み、動脈硬化症を増悪させることで、心筋梗塞や狭心症などを引き起こす原因となります。
低体重児を出産した母親の方が、歯周病が進行していたという報告があります。
また、妊娠中に歯周病を放置しておくと早産の確率が高まります。
高齢になると喉の筋力が低下し、食道に入るものが気管に入ってしまうことがあります。誤嚥性肺炎を引き起こした患者様の肺から歯周病原菌が高い頻度で検出されているとの報告もあります。(誤嚥性肺炎:口の中の細菌が誤って肺に入り込み炎症を引き起こす肺炎)